関西進学校の序列 2026

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2026年 | 進学校ランキング・コラム

関西進学校の序列2026——KPFPで見る、関西スケールの本当の実力

なぜ全国ランキングで北野は低く出るのか

本サイトの全国PFPランキングで、北野高校の順位を見て違和感を覚えた関西の読者は少なくないはずだ。北野といえば大阪トップの公立校で、京都大学合格者数は全国トップクラスを誇る。それがなぜ全国ランキングで埋もれるのか。

答えは指標の設計にある。全国PFPは東大・理三を頂点に置いた日本全体のスケールで設計されている。東大合格者をほとんど出さず、京大非医学部に卒業生の多くが進む北野のような学校は、この指標では必然的に低く出る。指標が間違っているのではなく、「東京から見た全国スケール」という性質上、関西の実態を反映しにくい構造になっているのだ。

そこで今回は、関西圏の大学序列に合わせてスケールを変更した独自指標KPFP(Kansai PFP)を設計し、関西6府県(大阪・兵庫・京都・奈良・滋賀・和歌山)の進学校を序列化した。

関西には関西の序列がある

関西の進学校を語るうえで外せない前提がある。関西には関西独自の大学序列が存在し、東大を頂点とする関東的な価値観とは異なる競争軸があるということだ。

関西最難関の私立中高一貫校に通う生徒の多くは、東大ではなく京大医学部・阪大医学部・京大理系を最終目標として6年間を過ごす。東京へ「わざわざ出ていく」という選択肢を最初から持たない層が相当数いる。これは逃げではなく、関西圏の大学が十分に高いレベルにあるという合理的な判断に基づいている。

京都大学は東大と並ぶ国内最高峰の研究大学であり、京大医学部・阪大医学部は医師を目指す上でのゴールとして申し分ない。この価値観のもとで形成された関西の進学校序列は、全国ランキングとは異なる顔を持っている。

関西公立の異質な強さ

KPFPランキングを見て気づくことがある。北野・天王寺・茨木・膳所・堀川といった公立校が、かなり上位に食い込んでいることだ。これは首都圏の公立事情とは明らかに異なる。

ただし誤解のないよう付け加えると、首都圏トップ公立(日比谷・翠嵐)は東大合格者数では関西公立を圧倒している。関西公立が強いのは京大・医学部への集中度という文脈においてであり、それぞれの地域の最高峰大学に対して公立が健闘しているという意味で、関西公立は特異な存在だ。

関西公立の構造的なハンデも無視できない。中高一貫私立の6年間に対して、公立は実質3年間の勝負だ。さらに関西の公立進学校は体育祭・文化祭・部活動に多くの時間を割く文化があり、受験勉強だけに集中できる環境とは言いがたい。それでもこの順位に来るのは、純粋な地力の証明と言っていい。

KPFPランキング——関西スケール版序列

KPFPは全国PFPの配点を関西仕様に変更したものだ。具体的には京大・京医・阪大医の評価を引き上げ、阪大非医・神戸大を新たに配点対象に加えた。数式は全国PFPと同じ換算式を使用している。なお阪大非医・神戸大の合格者数は主要校のみ収録のため、データ未収録校は実際より低く出る可能性がある。

また神戸女学院については合格者データを公表していないため今回のランキングには含まれていないが、実績からみて上位に位置する学校であることは間違いない。

順位ランク学校名府県種別KPFP
1S兵庫私立9,356
2A+東大寺学園奈良私立6,431
3A+甲陽学院兵庫私立6,426
4A西大和学園奈良私立4,621
5A洛星京都私立4,157
6A洛南京都私立3,737
7A北野大阪公立3,202
8A大阪星光 ※大阪私立3,033
9B+天王寺大阪公立2,622
10B+堀川京都公立2,391
11B+白陵兵庫私立2,383
12B+茨木大阪公立2,355
13B+清風南海大阪私立2,353
14B+長田兵庫公立2,329
15B+神戸大学附属中等兵庫国立2,321
16B+六甲学院兵庫私立2,316
17B+膳所滋賀公立2,240
18B+三国丘大阪公立2,049
19B+高槻 ※大阪私立2,003
20B大阪教育大附属池田大阪国立1,871
21B須磨学園兵庫私立1,790
22B神戸兵庫公立1,758
23B西京京都公立1,714
24B奈良奈良公立1,610
25B加古川東兵庫公立1,499
26B市立西宮兵庫公立1,383
27B姫路西兵庫公立1,315
28B大阪桐蔭大阪私立1,271
29B豊中大阪公立1,231
30B洛北京都公立1,229
31B大手前大阪公立1,222
32B開明大阪私立1,162
33B嵯峨野京都公立1,155
34B四天王寺大阪私立1,154
35B四條畷大阪公立1,079
36B大阪教育大附属天王寺大阪国立1,042
37B智弁学園和歌山和歌山私立1,012
38C+帝塚山奈良私立977
39C+高津大阪公立874
40C+東山京都私立843
41C+守山滋賀公立828
42C+雲雀丘兵庫私立786
43C+奈良学園奈良私立762
44C+神戸海星女子兵庫私立693
45C向陽(和歌山)和歌山公立682
46C宝塚北兵庫公立665
47C京都共栄京都私立665
48C桐蔭(和歌山)和歌山私立662
49C近畿大学附属和歌山和歌山私立645
50C南陽京都公立645
51C明星大阪私立644
52C帝塚山学院泉ヶ丘大阪私立610
53C開智(和歌山)和歌山私立576
54C清風大阪私立541
※ 大阪星光・高槻は合格者データが一部未収録のため、実際のスコアはやや上振れする可能性がある。

このランキングで見えること

灘は唯一無二だ。2位の東大寺学園と約3,000点差。関西スケールに変えても、この差は埋まらない。理三7人・京医14人・東大95人を卒業生224人で叩き出す数字は、どのスケールで測っても別格である。

東大寺学園と甲陽学院はほぼ同スコアでA+に並ぶ。どちらも関西の医学部志向が強い男子校で、京医・阪医への集中度が高い。全国PFPより評価が上がるのはKPFPの設計意図通りの結果だ。

注目は洛星と洛南の逆転だ。全国PFPでは洛南が上だったが、KPFPでは洛星が5位・洛南が6位となった。洛星は卒業生210人に対して京医7人という高い京医輩出率を持ち、京医を高く評価する関西仕様の配点が効いた形だ。

公立勢では北野が7位に浮上した。全国PFPでの評価と比較すると大きな変化だ。京大87人という数字が関西スケールで正当に評価された結果である。天王寺・茨木・長田・膳所・堀川も揃ってB+に入り、関西公立の層の厚さが数字に表れている。

一方で私立と公立の間には依然として明確な壁がある。中高一貫6年間という時間は、どれだけ地力があっても3年間では埋めにくい差を生む。それでも公立がここまで食い込んでくるのは、関西の教育文化の特性と、公立進学校に集まる生徒の質の高さによるところが大きい。

このランキングの限界と留意点

KPFPはあくまで関西視点での序列を可視化するための試みであり、全国PFPの上位互換ではない。配点の変更は筆者の判断によるものであり、「正解」があるわけではない。また阪大非医・神戸大のデータは主要校のみの収録であるため、データが揃えば順位に変動が生じる学校もある。あくまで参考値として読んでほしい。

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